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キズナ

ずっとずっと抱いていたこの気持ち
伝えられなくてしまい込んだまま
古ぼけたオルゴールも今は
もう鳴らなくて

すれ違っていたわけじゃない
ただ気がつかなかっただけで
ほんの些細な事でも
分かり合いたかった

君が去っていった時に
グラスに映った自分
無言で立っているのは恰好悪くて
白い壁へグラスを投げた
たとえもどかしくて居たたまれなくても
ここにはもう君がいないから


もっともっと一緒にいたいこの心
切な過ぎて締め付けられそうだよ
壊れた目覚まし時計を
まだ捨てられなくて

分からなかったわけじゃない
ただ言葉に出来なかっただけで
たったの一言でも
話し合いたかった

遠く離れていても
キズナは繋がっているよ
君への想いを伝えたくて
雪の降るホームを走った
たとえ涙で前が見えなくなっても
先には必ず君がいるから

きっとまた逢えるから
今はお別れを言わないよ
「またね」



In January 2006,written by yuu_kazahara