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想い出

君と一緒に歩く帰り道
好きだったあの時間
いつまでも続くと信じていた
あの日が来るまでは・・・

君への誕生日プレゼントは
気持ち込めて作ったストラップ
嬉しそうに受け取ってくれて
わたしも嬉しかった

いつも傍に君がいた事
忘れた気でいた
けれどあの季節が近づく度に思い出す
君を一番好きでいた
つらい記憶

気が付けば届けたい想いは
砂のように両手から零れ落ちていて
残ったのは君からのメールと
わずかな想い出だけ

駅の改札前で待つ君へと
小走りで駆け寄る
これからも続けていきたかったのに
もう出来ないんだね・・・
 
冷たい風が吹く季節に
CDショップで待ち合わせや
君の部屋で遊んだ事も
今ではもう彼方へと消えてしまって

いつしか衝突も多くなってた
些細な事ですらケンカの原因で
一日口を利かない事もあったけど
わたしはずっと好きだった・・・

伝えていたはずだった私の想い
君はそれに気づいていなかったんだね
最後に来たメールを見た後
溢れ出る涙をとめる事は出来なかった・・・

クリスマスに君からもらったプレゼント
大好きなキャラクターの腕時計
今まで大事に持っていたけれど
もう捨てようと思ってるよ
お揃いのストラップと共に・・・

今までの事が一気に思い出されて
辛くなった事もあったけど
今では君と行った場所に来ても
何も思わないくらい平気になった

気が付けば届けたい想いは
砂のように両手から零れ落ちていて
残ったのは君との時間の
わずかな想い出だけ

忘れたい想い出だけ・・・

やがて来る春
わたしの隣に君はもういない
そして残された想い出を
空に投げた

In December 2002,written by yuu_kazahara