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明日は-flower-

昨日買った花の種が、机の上に散らばっている
飲み残したコーヒー入ったカップの側らで

窓から差し込む日の光が今日はやけに
セピアに見えて仕方がない

何かあるのだろうか
最近そんな事ばかり考えてしまって
何も手につきやしない

とりあえず、種をまいてみよう
水をあげてみよう
日光を浴びせてみよう
いつ花は咲くだろうか

街にくりだすと、興味の無い看板ばかり
行きかう人の目は何を見ているのか

傷ついた羽を羽ばたかせながら
若者は必死に飛ぼうとしている

将来なんて言葉を言う資格を
ボクは持ち合わせているのか
それすらも分からない

明日になればここにいないかもしれない
誰もいなくなった部屋でも
花は一人で咲くだろうか

どんなに汚れた空でも
雲は白くて星は輝きを忘れない

どんなに綺麗な思い出があっても
もう二度と戻っては来ない

だから花は精一杯咲くんだ

まだ色のつかない時間を
楽しみながら過ごしてみよう

今日、小さな芽が出た
明日は、どんな姿になるのだろうか

In November 2003,written by yuu_kazahara